#Episode
ワンマントルランタン
特別な空間を演出する光と音
コールマン ジャパン株式会社
アメリカの人々の生活を一変させた明るい灯火。
そして第一次世界大戦後、アメリカでオートキャンプが流行し始めるとランタン以外にガソリンストーブの製造販売を開始し、1923年に現在の「ツーバーナー」の元祖である「キャンプストーブ」、42年には米軍の要請で開発した「GIポケットストーブ」など、エポックメイキングな傑作を生み出した。
現在、コールマンのガソリンランタンにはワンマントルランタン、ノーススターチューブマントルランタン、パワーハウスツーマントルランタンの3種があるが、いずれも基本的な仕組みは1914年のアークランタンから変わっていない。それぞれ愛用者の多いキャンプの定番アイテムだが、とりわけ人気が高いのがベーシックなワンマントルランタン。32年に登場した“ジュニア”の愛称で親しまれたモデル242に始まり、赤の塗装から“ザ・レッド”と呼ばれたモデル200Aなどを経て、現行モデルの286Aに至っている。
単なる商品を超えた、バロメーター的な存在。
「そして明るさ。全体が灯されて、そこにひとつの空間が作られる。またクラシカルな形や、使うほどに自分に合ってくるところも多くの人から愛されている理由でしょう」
所有するとつい語りたくなる魅力があるというガソリンランタンは、モノが好きな日本人の気質によく合っている。コールマンでは、現在ガソリン式のほか、ガスカートリッジ式やLED式のランタンを販売しているが、日本ではガソリン式のシェアが約半分を占めるのに対し、本国アメリカではごくわずか。LED式が圧倒的なのだそう。
コールマン ジャパンが日本で販売している製品のうち、約7割は日本市場向けに独自に開発したもの。残りは日本仕様にアレンジしたものかアメリカ仕様そのままのものだが、ガソリンランタンやクーラーボックスは後者に当たる。
「大きく変わったのは、注意書きが日本語になったことぐらい。モデルチェンジしようと考えたこともあるのですが、結局『変えなくてよい』となる。それだけ完成された製品です。広告の必要もなく、優秀な我が子(笑)。売れていると嬉しいし、売れ行きが下がると寂しくなる。単なる商品を超えたバロメーター的な存在ですね」
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INTERVIEW
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コールマン ジャパン株式会社 代表取締役社長 中里豊さん
1972年、東京都出身、サンダーバード国際経営学院 ブランドマネジメント専攻。96年から2001年まで丸紅で資源ビジネスに携わった後、放浪の旅に出る。その後03年に日本ロレアル(株)へ入社し、ロレアル パリ事業部長、ケラスターゼ事業部長などの要職を歴任。15年にコールマン ジャパンの代表取締役社長に就任、以来現職。
https://www.coleman.co.jp/
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