#Episode
業務用脱毛器 ヴィクトリア
国産美容機器の未来を創造する
グローバルサイエンス株式会社
エステティックサロンに 革新をもたらした脱毛機
「美容製品の先進国で行われる展示会などに足を運び、最先端の機器を日本の人たちに紹介しようと思ったのです。当時は海外の展示会に参加する日本人も私くらいでしたし、熱意をもって交渉することで、世界的な美容機器メーカーからの信頼も得ることができました」
さらにその後は、国産美容機器の自社開発にも挑戦。海外製品の輸入販売でも順調に売上を伸ばしていた同社が、自社開発に踏み切った背景には、「国内はもとより、世界の美容関係者に、日本の高い技術力を活かした美容機器が待ち望まれている状況がありました」と、笠原氏は話す。
以降は、ホームケア用の美顔器から美容痩身機、業務用脱毛機など、さまざまな製品を開発。とりわけ大ヒット製品となったのが「RIOXY」だ。今やレーザー脱毛の常識となっている連写式照射をいち早く採用するなど、日本の美容分野に革新をもたらす製品開発を行ってきた。
「高品質」を担保する 科学的なアプローチ
本来、医療機器ではない美容機器に厳密な科学的エビデンスが強く求められることはない。しかし笠原氏は、数多くの医師の監修を受け、科学的な裏付けのもとにデータを数値化して開示することで、製品の信頼性を担保している。たとえば脱毛機では、効果はもちろん、人が感じる痛みなども特殊な技術で数値化し、施術時の痛みの少ない製品開発を実現。さらに、海外の論文などで発表される新たな技術やエビデンスなど、日々最新の情報を収集しながら研究開発力を磨くことで、国産美容機器の専業メーカーとして確固たる地位を築き上げてきた。
「最近では中国や韓国の安価な美容製品も続々と日本に入ってきています。“安かろう悪かろう”という製品も業界では多く見られますが、当社では “高品質高価格帯”の製品に強いこだわりをもっています。だからこそ、製品の効果や安全性を打ち出していくことに加え、機器のメンテナンスやアフターフォローなどに迅速に対応することが重要だと考えています」
同社は東京、大阪、九州の各拠点に、営業だけでなくメンテナンス部門を設置し、専任技術者が常駐。機器のメンテナンスをはじめ、導入後にユーザーが抱えるあらゆる困りごとに、迅速に対応できる体制を整えている。
常にアンテナを張り、美容業界に革新をもたらすような新しい技術を探すことが、私の趣味のようなもの。とはいえ今後は、日本の美容業界の未来のためにも、美容機器の技術者の育成が急務になります。企業としては、きちんと効果のある製品を世に出すことで社会に貢献し、同時に美容の世界を好きになってくれる優秀な技術者を育てたい。また、美容と医療のコラボレーションの実現や、女性の研究者や技術者、医師がリーダーシップを取る、“女性による女性のための美容機器開発”も目指したいと考えています」
世界が注目する、メイドインジャパンの業務用美容機器。そこには、ユーザーと業界の未来を真摯に考える笠原氏の思いが詰まっている。
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INTERVIEW
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グローバルサイエンス株式会社 会長 笠原征夫
1944年、東京都生まれ。中央大学卒業後、電通入社。その後、製薬会社、化粧品会社での勤務を経て33歳で化粧品のOEM会社を設立。その後エステサロンでの美容機器の潜在的需要に着目し、美容機器の開発製造に着手する。 現在は医療機器の開発も開始、先端の美容医療を目指している。
https://www.globalscience.jp/
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