#Episode
ディレイア


肌を活性化するヒト幹細胞
株式会社グラツィア
人間の皮下脂肪から取り出した幹細胞の培養液に、グロースファクター、サイトカイン、インターロイキンといった肌を活性化する成分が豊富に含まれていることが分かると、これを配合した化粧品が開発されるようになっていく。
皮膚の細胞を活性化させ再生を促進するという、従来の化粧品とはまったく異なるアプローチで肌質の改善効果が期待される「ヒト幹細胞培養液コスメ」。その国内におけるパイオニアとなったのが、美容業界向けコスメブランド「ディレイア」を展開する株式会社グラツィアだ。
失敗から学んだ “唯一無二”の化粧品の開発

ヒト幹細胞コスメ「ディレイア」について語る南代氏
「個人宅への訪問販売がメインでした。当時のエステサロンは高額で敷居が高かったため、自宅で手軽に施術できる美容機器の需要があったのです。しかしお客様にリピートしてもらうために店舗の必要性を感じ、やがてM&Aでエステサロンを手に入れて経営を行うようになりました」と語る、代表取締役の南代鮎美氏。その後、エステ業界は競争が激しくなり、生き残るためには差別化もしくは別の戦略が必要になった。そこで南代氏は、オリジナルコスメの企画・開発に進出を試みる。
「ホームケアの原点に回帰しようと。美容は持続することが大切。エステの施術にご満足いただけても、肌の悩みを根本から改善するには日常的なケアが欠かせません。そのための化粧品を作ろうと考えました」
そして2006年に「スプレンディド」の名で化粧品15種とサプリメント10種を販売したが、知名度のないブランドはまったく売れなかった。
「在庫の山を抱えてどうしようかと思いました。同時に、いくら品質がよくても、他社と同じようなものではダメ。他にない特長を出さないと相手にされないと気づいたのです」
この反省を活かして10年に生まれたのがディレイアだ。他社にない魅力は、成分を確実に皮膚の中に送り届ける浸透力。ブランド名は「方向性」を意味するディレクションと社名のグラツィアを掛け合わせたものだ。
発売当時、国内でこの技術を採用していたメーカーは他になかった。こうしてディレイアは、最先端技術を用いた新しいコスメブランドとして業界に広く認知されることに成功したのだ。
常に最先端技術を取り入れ コスメ業界をリード

ヒト幹細胞コスメ「ディレイア」ラインナップの一部
現在は多くのメーカーがヒト幹細胞培養液を取り扱うようになり、ドラッグストアで販売されている市販化粧品の中にも、それを謳った製品が見られるようになった。認知度が高まるなか、グラツィアはヒト幹細胞コスメのパイオニアとして、常に業界をリードし続けている。
これらを独自の浸透技術と融合することで、唯一無二のクオリティを実現している。さらに20年10月には、ヒト幹細胞培養液に加え、独自成分の「ハイブリッドエクソソーム+(プラス)」を配合した「ザ ステム セラムEXソーム」を発売。瞬く間に話題となり、初回生産は発売後3週間で完売してしまったという。
最近ではOEMの依頼が増え、新しい技術が生まれると、「ディレイアに採用されれば広まる」と売り込みに来るようになったと語る南代氏。ブランド自体もグループの大きな柱のひとつとなった。
「今後も常に意欲的に最先端の原料を追い求め、エイジングケアの概念を覆すような商品を多く創り出していきます。そしてグラツィアを化粧品メーカーとしてもっともっと大きくしていきたいですね」
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INTERVIEW

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株式会社グラツィア 代表取締役 南代鮎美さん
1968年生まれ、東京都出身。90年、大手美容関連企業に就職。企業の店舗運営・企画営業・コンサルティング・人材育成・化粧品開発を経て98年、独立しグラツィアを設立。エステ・ヨガ・コスメなど美容分野で事業展開している。
https://direia.jp/
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