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ディレイア

ディレイア
ディレイア
肌を活性化するヒト幹細胞

株式会社グラツィア

美容液など肌に塗るタイプの化粧品は、従来は保湿が主な役割だった。それを大きく変えたのが、「ヒト幹細胞培養液」という原料だ。幹細胞とは、分化によって必要な細胞をつくりだす、いわば細胞の元となる細胞で、もともとは再生医療の分野で研究されていた。

人間の皮下脂肪から取り出した幹細胞の培養液に、グロースファクター、サイトカイン、インターロイキンといった肌を活性化する成分が豊富に含まれていることが分かると、これを配合した化粧品が開発されるようになっていく。

皮膚の細胞を活性化させ再生を促進するという、従来の化粧品とはまったく異なるアプローチで肌質の改善効果が期待される「ヒト幹細胞培養液コスメ」。その国内におけるパイオニアとなったのが、美容業界向けコスメブランド「ディレイア」を展開する株式会社グラツィアだ。
失敗から学んだ “唯一無二”の化粧品の開発
現在ではエステサロンやヨガスクール経営を含めた総合美容サービス企業として成功を収めているグラツィアだが、1997年の設立当初は、美容機器販売を主な業務としていた。
ディレイア

ヒト幹細胞コスメ「ディレイア」について語る南代氏


「個人宅への訪問販売がメインでした。当時のエステサロンは高額で敷居が高かったため、自宅で手軽に施術できる美容機器の需要があったのです。しかしお客様にリピートしてもらうために店舗の必要性を感じ、やがてM&Aでエステサロンを手に入れて経営を行うようになりました」と語る、代表取締役の南代鮎美氏。その後、エステ業界は競争が激しくなり、生き残るためには差別化もしくは別の戦略が必要になった。そこで南代氏は、オリジナルコスメの企画・開発に進出を試みる。

「ホームケアの原点に回帰しようと。美容は持続することが大切。エステの施術にご満足いただけても、肌の悩みを根本から改善するには日常的なケアが欠かせません。そのための化粧品を作ろうと考えました」

そして2006年に「スプレンディド」の名で化粧品15種とサプリメント10種を販売したが、知名度のないブランドはまったく売れなかった。

「在庫の山を抱えてどうしようかと思いました。同時に、いくら品質がよくても、他社と同じようなものではダメ。他にない特長を出さないと相手にされないと気づいたのです」

この反省を活かして10年に生まれたのがディレイアだ。他社にない魅力は、成分を確実に皮膚の中に送り届ける浸透力。ブランド名は「方向性」を意味するディレクションと社名のグラツィアを掛け合わせたものだ。
「従来の美容液は、肌に塗っても表面を潤すだけで、中に入っていくことはできませんでした。しかし医薬品の世界に、体内の狙った場所に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムという技術があり、それを化粧品に応用できることを知って、いち早く取り入れました」

発売当時、国内でこの技術を採用していたメーカーは他になかった。こうしてディレイアは、最先端技術を用いた新しいコスメブランドとして業界に広く認知されることに成功したのだ。
常に最先端技術を取り入れ コスメ業界をリード
その後も品質やブランド力向上の努力を続けた南代氏が、次に着目した最先端技術がヒト幹細胞培養液だ。アメリカや韓国といったバイオ先進国では12年頃から登場していたヒト幹細胞培養液コスメだが、15年にグラツィアが「ディレイア ステム リバイタセラム」を発売した当時、日本ではまだその存在を知る人は少なかった。
ディレイア

ヒト幹細胞コスメ「ディレイア」ラインナップの一部

「展示会で『そんなもの売っていいんですか?』と聞かれたこともありました。しかし粘り強くエステサロンに導入を進めているうちに、効果を実感していただけるようになり、今では業界だけでなく一般の市場にも浸透しています」

現在は多くのメーカーがヒト幹細胞培養液を取り扱うようになり、ドラッグストアで販売されている市販化粧品の中にも、それを謳った製品が見られるようになった。認知度が高まるなか、グラツィアはヒト幹細胞コスメのパイオニアとして、常に業界をリードし続けている。
「ディレイアが他のヒト幹細胞コスメと比較して優れている点は、何といっても有効成分の濃度です。市販品には超微点のものもありますが、それではいくらよい成分でも効果は出にくい。それに対してディレイアは10%。当然その分コストがかかりますが、原料を世界中から原料メーカーと共同開発することで価格を抑えています。また、幹細胞培養液には約200種のタンパク質が含まれていますが、プロテオミクス解析によって実際の肌が傷を修復するときに分泌する成長因子や抗酸化酵素の分泌量を再現した配合比率で増強しています。ここまで徹底しているのは、ディレイアしかありません。

これらを独自の浸透技術と融合することで、唯一無二のクオリティを実現している。さらに20年10月には、ヒト幹細胞培養液に加え、独自成分の「ハイブリッドエクソソーム+(プラス)」を配合した「ザ ステム セラムEXソーム」を発売。瞬く間に話題となり、初回生産は発売後3週間で完売してしまったという。

最近ではOEMの依頼が増え、新しい技術が生まれると、「ディレイアに採用されれば広まる」と売り込みに来るようになったと語る南代氏。ブランド自体もグループの大きな柱のひとつとなった。

「今後も常に意欲的に最先端の原料を追い求め、エイジングケアの概念を覆すような商品を多く創り出していきます。そしてグラツィアを化粧品メーカーとしてもっともっと大きくしていきたいですね」
#Episodeディレイア
INTERVIEW
南代鮎美さん
INTERVIEW
株式会社グラツィア 代表取締役 南代鮎美さん
1968年生まれ、東京都出身。90年、大手美容関連企業に就職。企業の店舗運営・企画営業・コンサルティング・人材育成・化粧品開発を経て98年、独立しグラツィアを設立。エステ・ヨガ・コスメなど美容分野で事業展開している。
https://direia.jp/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。


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