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ツクツクショップCMS

ツクツクショップCMS
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WEBに「人の温かみ」を

クムクム株式会社

小売、メーカー、飲食、サービス業など、あらゆる事業者が簡単にECを展開できる「ツクツク!!!CMS」は現在、10,000社を超える事業者が利用する一大プラットフォームを形成している。同サービスの販売代理店網を構築しているのは、クムクム株式会社の代表取締役社長を務める阿比留章雄氏。サービスの開発・運営は同じく阿比留氏が経営するTSUKU TSUKU株式会社。インターネットは「利他」のツールである、という信念から生まれたサービスだ。
ECの可能性を信じ続け、 新しいサービスが生まれた。
阿比留氏の20代は苦悩の連続だった。「自分が人生をかけて本気で取り組める仕事を探し、もがいていた」と回顧するように、目標を見いだせず、転職を繰り返す日々。しかし、ひとつ強く心に残ることがあった。NTTの配管工として携わった光ファイバーの敷設工事だ。
ツクツクショップCMS

東京都港区に構える本社オフィスにて、「ツクツク!!! 」のサービスについて語る阿比留氏

「光の速さで通話をしたり、データを送ったりできる技術だと聞き、何かすごいことが起きているのだと感じました」

転機は1997年、友人からの一本の電話だった。EC媒体の販売網を構築するマーケティング事業への協力依頼。テレビをネットにつなぎ、リモコンで買い物をする新しいサービスと聞いて閃いたのは、光ファイバーの鮮烈なイメージ。「地球規模のビジネスになるのでは」と胸が高鳴った。

以来、阿比留氏はインターネットの可能性を追い求め続けた。

そして、満を持して誕生させたのが、物販や無形サービスもEC展開できる事業者向けのWEBサービス「ツクツク!!!」。モノ(物販)、コト(体験)、ゴチソウ(グルメ)、オメカシ(ビューティー)、チョクバイ(ファーム)の5要素を統合したマーケットプレイスで、メルマガやクーポン、O2Oアプリ、集客支援機能など、必要に応じて追加できる多様なモジュールを搭載した。

「素晴らしいモノやサービスがあっても、人に届かなければビジネスとして成立しません。しかし飲食店やサービス業など専門的な仕事をしてきた方々のなかには、インターネットに関する知識がないために、その恩恵を得ることができない人もいる。そんな方々のWEB戦略を支援し、各々のビジネスに専念することができるようにする仕組みを作りたかった」

数店舗での船出から、次第に出店者を拡大させていった同サービス。サブスクリプション型SaaS による、完全オープン化に踏み切ったことも手伝い、加速度的に参加者が増え、現在出店者は10,000社を超えるまでに成長した。
真のシェアリングエコノミーで、 「ウェルビーイング」を実現していく
ツクツク!!!の最大の魅力は、ユーザーがマーケットプレイスを利用して得たポイントを集客した出店者にキャッシュバックする機能。販売手数料の一部をユーザー、出店者はもとより代理店にもシェアするといった、独自の「おすそわけ」スキームだ。

単に出店者が商品やサービスを販売し、利用者が購入するだけでなく、〝おすそわけ〟という仕組みを通し、共にシェアし合うECサイトとなっている。経済だけをシェアしているようで、「おいしい」、「嬉しい」、「楽しい」といった感情までをも共有できる点は従来のマーケットプレイスにはない、大きな特徴だ。

さらに、このシステムによって出店者が他社の商品を紹介、応援するなど、口コミでの広がりが生まれた。結果、サイト上でもつながりが生まれ、各出店者から「他出店者との連携や強力なSEO効果により、別媒体へ広告費をかける必要がなくなった」と高い評価を獲得している。

また、同サービスはコロナ禍において「危機対応」に強いことを数字でも証明した。コロナ真っ只中の2020年4月には過去最高益を達成し、アクセス数も2倍を記録したという。

店頭で商品が売れず、悩んでいた事業者の商品がわずか数日で完売したという報告や、災害ではウェブチケットを活用して支援の輪を広げるなど、事業者同士が助け合うことがツクツク!!!では当たり前の光景となっている。

「二宮尊徳は【道徳なき経済は犯罪(罪悪)であり、経済なき道徳は寝言(戯言)である】との言葉を残したと言われます。これには、道徳と経済はともに密接な関係があり、利益を出すためなら何をしてもいいという訳ではない。理念があるから経済が豊かに回っていくと言った意味が含まれます。まさにツクツク!!!CMSは、日本人がもつ人と人との繋がりを大切にするといった道徳心を重視しながら、そこに生まれる経済をシェアすることによって利益だけでなく喜びさえも分かち合うことの出来る、真の意味での“シェアリングエコノミー”を実現するプラットフォームなのです」

「そういった意味で、弊社は業界に変革を起こそうとしているのかもしれません。売上など数字を最優先にする会社が多い中で、利益はもちろんのこと、人としての在り方や豊かさも求めていくわけですから。常識を覆す、ゲームチェンジャーとして今後も布石を投じていきたい」と力強く語る。そして現在は、“ウェルビーイング”に特に着目していると阿比留氏は自身の想いを話す。

「そもそも仕事とは幸せのためにあると思うんです。でも今の世の中は仕事が人を不幸にしてしまうことも多い。ツクツク!!!CMSには『利他の精神』や『五方よし』※といった日本人の精神やモラルが根本にあるマーケットプレイスです。だからこそ、仲間と一緒に喜びを分かち合える環境があり、ビジネスチャンスも広がっています。弊社に賛同くださっている事業者は、思いっきり仕事を楽しまれている方ばかり。そのような事業者を一人でも増やすことが社会において弊社に託された役目であると思っています」と述べる阿比留氏。彼が描く未来像には、さらなる高みが見えていることだろう。「目標は、幸福度ナンバーワン企業になることです」と語る、元来人を喜ばせることが好きな性分の阿比留氏から今後も目が離せない。
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INTERVIEW
阿比留章雄・ABIRU AKIO
INTERVIEW
クムクム株式会社 代表取締役社長 阿比留章雄・ABIRU AKIO
1968年生まれ。父親の経営する会社を継ぐため、専門学校の電気工学で強電部門を学んだ後に、富士電機株式会社の関連会社にて発電所などのデジタルリレー設備の試験課に携わり、その後道路工事の作業員やホストクラブのマネージャーなどありとあらゆる業種を経験する中、配管工時代に光ファイバーとインターネットの存在を知ることになる。1997年よりeコマースの代理店事業に参画。2007年にクムクム株式会社を設立。ヒューマンネットとインターネットの融合による人を軸としたインターネットサービスの最終系を目指し、進化を続けている。
https://kumu2.co.jp/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。


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