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インプラント

インプラント
インプラント
予防とインプラントは車の両輪

医療法人社団一仁会 日本橋インプラントセンター

人間の健康を大きく左右する歯のコンディション。健やかな生活を送るには、毎日のブラッシングや定期的な検診で歯周病などの予防に努め、トラブルがあった際には速やかに適切な治療を受けることが大切だ。
製品や事業を通じて 健康寿命の延伸に貢献する
ひとくちに歯科治療といっても多種多様だが、何らかの原因で歯を失ってしまった場合の治療法としては、一般的に入れ歯、ブリッジ、(歯科用)インプラントの3つの方法がある。
インプラント

インプラント治療について話す、医療法人社団一仁会 日本橋インプラントセンター理事長の玉木氏。

「どの方法にもメリット、デメリットがありますが、歯の機能回復という点でもっとも優れているのが、顎骨に人工歯根を埋め込んだ上に人工歯を取り付けるインプラントです。他の2つの方法と違い、顎の骨に人工歯根が直接結合していますので、天然の歯とほぼ同等の機能が発揮できます」と語る、日本橋インプラントセンター理事長の玉木仁氏。

起源は古代まで遡ることができるインプラントだが、この治療法が大きく発展したのは、1952年にチタンと骨が結合することが発見されてから。これを機にチタン製の人工歯根の研究開発が進み、80年代から90年代にかけてインプラント治療の普及が始まった。玉木氏がインプラント治療に出合ったのはちょうどその頃のことだった。

「大学の歯学部を卒業して数年経った時、先輩の歯科医師から勧められてインプラントの国際学会に参加しました。当時、大学ではインプラントの講義はほとんどなかったため新鮮で、同時に素晴らしい治療があると感銘を受けました」
帰国後は、寝る間を惜しんでインプラントの勉強に専念した玉木氏。当時参加していた歯科治療勉強会での年1回の症例発表の場でも、始めたばかりのインプラント治療の症例を発表した。ところが、当時の日本ではインプラント治療は危ないというイメージから全く市民権を得られておらず、批判的な立場を取る歯科医が大多数だった。

「あるグループでは『インプラントをやる前にやることがあるだろう』と罵倒され、別のグループでは『補綴(ほてつ・なくなった歯を人工物で補うこと)治療の症例を発表したければ、10年後の結果を出してからにしろ』と言われました。大学を出てまだ6、7年しか経っていない私には不可能な話です」
しかし玉木氏は挫けることなく、この時に芽生えた反骨心をバネにして、さらに熱心にインプラント治療に取り組んだ。
「結婚後は、当院の前身である、妻の父親の歯科医院に入ったのですが、義父もインプラントには大反対。ですから、幾度となく喧嘩しました。しかしある時、義父の患者さんに『どうしても入れ歯は嫌だ』という方がいたので、私がインプラント治療をしたところ、『入れ歯に比べてすごく調子がいい』と言ってくださった。それを聞いて義父も思うところがあったのか、数年後に自分が50年前に治療したブリッジを外して『インプラントを入れてみろ』とリクエストしてきました。治療はうまくいき、義父は食べ物がしっかり噛めるようになったのですが、態度が180度変わって『こんなにいいものをどうしてもっと勧めないんだ!』と言い出しました。そこから堂々とインプラント治療に取り組めるようになりましたね」
予防とインプラントについて 正しい知識を啓蒙
インプラント治療に注力すると、次第に来院する患者の割合が増加。17年前からは、インプラント専門の歯科医院として患者に対峙してきたが、このことに玉木氏は強い矜持をもっている。
インプラント

インプラントの模型。

「外科手術を要するインプラント治療には、長年の経験と確かな技術が求められます。20年前に比べればインプラント治療を行う歯科医は増えましたが、他の治療方法と並行するやり方だと、どうしても手薄になってしまいます。集中して、深く勉強しないといけません」
インプラント治療の普及が進むにつれ、施術法やインプラント製品の種類も増えた。玉木氏はそれらを可能な限り試し、吟味したうえで、患者にとって最良の手段を選択するようにしている。約25年間で使用したインプラントは20種以上に及ぶ。
「インプラント治療を手がけている歯科医には、より優れた方法が開発されているのにも関わらず、最初に教わった方法に固執されている先生が多い。私はマニュアルに囚われず、『もっと効率よく早く正確にできる方法があるのでは?』と常に考えるようにしています」
そんな玉木氏の元には、日々多くの患者が訪れる。中には他の歯科医でインプラント治療を断られた人や、治療がうまくいかなかった人もいる。同院では、インプラント治療に対して不安を抱いている人に向けて、定期的に無料の説明会を開催するなどの啓蒙活動を行っている。
いっぽう、歯科医師を対象とするセミナーや勉強会も積極的に開催し、ドクター向けインプラント指導にも取り組んでいる。多くの患者が安心してインプラント治療を受けられるようにするには、歯科医師の技術や倫理観の向上が不可欠という考えからだ。
厚生労働省が日本歯科医学会に委託した調査によれば、10年生存率が90%以上と、耐久性に優れているのもインプラント治療のメリット。さらに、隣の歯に負担をかけないため、残っている天然の歯を温存するための予防にも大きな効果があると、2015年の日本補綴歯科学会誌でも報告されている。※
「ただし、正しい歯磨きを行うことを習慣化することが前提です。当院では、患者さんへのブラッシングの指導にも力を入れています。予防とインプラントは車の両輪。健康で長生きするために、そのことをしっかり啓蒙していきたいですね」

※データ出典元:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/shika_hoken_jouhou/dl/01-02.pdf
#Episodeインプラント
INTERVIEW
玉木仁
INTERVIEW
医療法人社団一仁会 日本橋インプラントセンター 理事長 玉木仁
1993年新潟大学歯学部卒業。96年医療法人社団一仁会を設立し、院長兼常務理事に就任。2001年東京日本橋インプラント設立。10年東京医科歯科大学で歯学博士を取得。世界規模の有名なインプラント学会である国際プラント学会専門医・指導医。欧州で最も有力な同学会、欧州インプラント学会アクティブメンバー、米国で最も有力な同学会、米国インプラント学会アクティブメンバーなど海外学会でも活躍している。
http://www.implant-tv.net/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。


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