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SKYLINE

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日産に聞く、62年目の革新

日産自動車株式会社

世界初の先進運転支援技術『プロパイロット 2.0』の搭載で、高速道路でのハンズオフ運転を実現した新型スカイライン。常に時代の先を走るその姿は、開発当時から何一つ変わっていない。日産自動車を代表する名車として、デビューから代々受け継いできた“走りの遺伝子”の真価に迫った。
脈々と受け継がれてきた、走りの遺伝子
1975年4月24日、東京・日比谷の東京宝塚劇場で行われた発表会で華々しくデビューを飾ってからまもなく63年。スカイラインは日産車の中で最も歴史が古く、国産車全体でも三本の指に入るロングセラーカーだ。

当初は日本における小型乗用車規格に合わせ、1500ccでの発売となった初代スカイライン。その後、時代に即したマイナーチェンジを繰り返し、技術革新を続けていった。
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日産 グローバル本社ギャラリー ヘリテージコーナー

そして1964年、鈴鹿で開催された第2回日本GPで世界に大きな衝撃を与えることになる。前年の大会で惨敗した当時のプリンス自動車工業が雪辱を期して投入した3代目スカイライン GTは、ヘアピン手前の110Rで純粋レーシングカーのポルシェを抜き去り、一時トップに躍り出たのだ。

「あの時の走りは今も語り草になっています」と語るのは、日産自動車株式会社のチーフマーケティングマネージャーを務める丸地隆史氏。その後もスカイラインGTは国内ツーリングカーレースに君臨し、3年間で52勝を達成している。

1972年に発表された4代目スカイラインは「ケンとメリーのスカイライン」のキャッチコピーで社会現象を巻き起こし、81年に発表された6代目「R30」はプロレーサーでもあるポール・ニューマンをCMに起用。 “史上最強のスカイライン”のキャッチフレーズと共に人気を博した。
「常に時代の先を走るスカイラインは、プロモーションの面でも先進的な試みを続けていたのが特徴的でした。ドラマ『西部警察』の登場シーンも画期的でしたね」と丸地氏も語る通り、同作の中でスカイラインが暴れ回る姿に、当時の視聴者は度肝を抜かれたものだ。

そして2019年9月。13代目「V37」をビッグマイナーチェンジした新型スカイラインが誕生。「新型車は安全運転支援システム“プロパイロット2.0”を搭載したハイブリッドモデルと、日本初導入となる3リッターV6ターボエンジン搭載モデルの2ライン。ターボエンジン搭載モデルはスカイライン史上最大出力405馬力を実現し、スポーツカー好きのお客様からも大好評です」と丸地氏は胸を張る。

そして、エクステリアに“スカイラインらしさ”が復活したことも話題を呼んでいる。「フロントグリルのバッヂがINFINITIからNISSANに変わり、アイコンである丸目4灯テールランプが復活しました。あえて上部をカットした丸目の新デザインは機能的で、評判を呼んでいます」
スカイラインが物語る、日産の歴史
63年に渡り、脈々と受け継がれてきた“走りの遺伝子”。丸地氏は「スカイラインの歴史は“技術の日産”の挑戦の歴史でもある」と語る。

「スカイラインは世界初となる技術を開発、導入し、常に時代の最先端を行くスタイルを提案してきた車です。プロパイロット 2.0を初めて標準装備した今回のハイブリッド車はその最たるものと言っていいと思います」
プロパイロット2.0は、ナビで設定した高速道路に乗ってから降りるまでの間、ハンズオフ走行や車線変更支援、分岐、出口支援などを同時に行う新システム。市販車ではスカイラインが世界で初めて搭載した。分岐や出口に近づいたり、前方に車速の遅い車を検知したりすると、状況に応じて車線変更を提案。ドライバーが承認してハンドルに手を添え、スイッチ操作をすると、車がタイミングを見計らってウィンカーを出し、車線変更、追い越し、元の車線への復帰を自動操舵で行う。
スカイラインのインテリア

スカイラインのインテリア

「走行中、『前方に遅い車がいるので、追い越しますか?』と車のほうから提案してきます。車とインタラクティブなやり取りができるのもプロパイロット2.0の最大の特長。高速道路の同一車線内で制限速度までハンズオフ走行ができるのも、スカイラインだけの特徴です」と丸地氏は言う。

これらの機能を可能にしているのは、今回新たに採用した『3D高精度地図データ』。カメラ、レーダー、ソナー、GPS、3D高精度地図データを組み合わせて周囲360度の情報を取り込んでいる。その精度は左右の誤差わずか5センチ。カーブでも地図データでこれから走る道の形状やこう配などを把握し、スピードを調整しながら遅れることなくステアリングを操作する。開発チームがテスト走行、検証走行を繰り返した総距離は30万キロを超えるという。
「腕に自信のある方も、運転の上手さにきっと驚かれると思います。ただしこの技術はドライバーの楽しみを奪うものではありません。飛行機の操縦と同様、巡航中は自動操縦、離着陸は手動に切り替えて操縦桿を握る。任せたい時に安心して任せられる選択肢と、新たな価値が増えたと捉えていただければ、ストレスなくドライブをエンジョイできます」

“技術の日産”の象徴として、常に革新と挑戦の歴史を刻んできたスカイライン。「培ってきた技術はまちがいなく世界最高峰だと思っています」と丸地氏は自信を覗かせる。
「でもそれは決してゴールではなく、目指すものはその先にあります。肝心なのはハンズオフを可能にすることではなく、それによって得られる楽しさ、豊かさを皆さんにお届けすることですから」

車離れが顕著になった現代。スカイラインは私たちが忘れかけていた何かを思い起こさせてくれる名車として、単なる移動の道具ではなく、誰もがワクワクする存在へと進化を続けている。今後もその挑戦から目が離せない。
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INTERVIEW
丸地隆史さん
INTERVIEW
日産自動車株式会社 日本マーケティング本部
チーフマーケティングマネージャー
丸地隆史さん
1974年生まれ。1998年日産自動車入社。2003年よりミニバンの新車販売促進を担当、10年近畿日産出向。13年に日産自動車に帰任後、16年日産サティオ佐賀代表取締役社長に就任(日産自動車社長賞獲得)。19年より日産自動車にてミニバン、セダンのチーフマーケティングマネージャーを務める。子供3人。趣味はスポーツ観戦と家族旅行。マイカーは日産セレナ。
https://www.nissan.co.jp/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。


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